このページでは、魅力アドバンテージテスト「ハウトゥファシネート(How to fascinate)」タイプ分けのひとつについて、書籍「あなたはどうみられているのか?」から抜粋・編集した内容を記載しています。
人はだれでも他社を惹きつけコミュニケーションするための特性を持っており、それをわかりやすくイメージさせるために、ハウトゥファシネートでは「アーキタイプ」と名付けています。
アーキタイプは42個あり、このページに記載しているのはそのうちの1つだけです。もし42個すべてをざっくり見てみたいならこちらのページへどうぞ。
Table of Contents
ロックスター:イノベーション×情熱
ロックスターってどんな人?
熱意をもって新しいアイデアを生み出す人です。
ロックスター・タイプは、会議室に入ってきただけで、自然にみんなの視線を集めてしまいます。本人もそのことを自覚し、楽しんでいます。頭の回転が早く、エネルギッシュで、ツイッターのつぶやきもユーモアにあふれています。平凡なことも面白くしてしまう人です。
実験が大好きなのもロックスターの特徴です。リスクを恐れず、現状を打ち砕く才能をもっています(これは「イノベーション」のアドバンテージの特徴です)。普通なら既存製品の改良を検討するような場面で、ロックスターは革新的案新製品を提案します。あるいは、他の人がフェイスブックをもっと効果的に活用する方法について頭をひねっているとき、ロックスターはPinterestを使った画期的なキャンペーンを考え出します。
採用面接でもどんどん前に出ます。面接官の質問に対して口ごもることなく、てきぱきと答え、順番うんぬんを気にすることなく大胆な質問をしたりもします。
名前の通り、注目を浴びるのが好きで、オーディエンスの心を掴む才能に長けています。舞台上でも、社内の会議でも、人々をぐっと惹きつけるタイプです。
アーキタイプ・ツイン
アーキタイプ・ツインはあなたのアーキタイプと非常によく似たアーキタイプのことです。使っている上位2つのアドバンテージは同じですが、第1・第2の順番が異なります。ツインについて学ぶことで、人から自分がどう見えているのかを更に別の角度から捉えられます。
カタリスト
ダブル・トラブル
強いストレスと感じたり、圧倒されたり、恐怖を感じたりしたとき、いつもの健全なバランスが崩れ、あるアドバンテージの特徴が悪い方に目立ってしまう状態のことです。第1アドバンテージに頼りすぎると、普段は強みとなっている特徴が弱点になってしまいます。
イノベーションを第1アドバンテージとするアーキタイプのダブルトラブルは、アナーキーです。
アナーキー
ロックスターを表す5つの形容詞
1.大胆
予想外のことが起きて他の人達が動揺しているとき、ロックスターはチームのみんなを引っ張り、前に進ませます。ロックスターは大きなことを考え、不安定な状況に強く、リスクを取ることを恐れません。
2.芸術的
クリエイティブで、従来の枠に囚われずに考えられる人です。自由な発想で、驚くようなアイデアがひらめきます。
3.破天荒
新しことを試すことの不確実性を楽しめる人です。新鮮なアプローチや画期的なアイデアを求めます。標準的なものを、世間をあっと言わせる斬新なものに変えるのが得意です。
4.革新的
現状に異議を唱え、あらゆるところにチャンスを見出し、流れに逆らってチャレンジすることを好みます。とても目立つ存在です。意表を突くユーモアで会議を盛り上げたりすることもあります。
5.感覚的
心からワクワクしながら自分のアイデアを伝えるので、その熱意と興奮が相手にも伝わり、聞き手は心を掴まれます。
ロックスターらしい独自の価値とは?
決まりきった方を打ち破る、影響力の強いリーダーシップの持ち主です。思考が直線的ではないため、独創的で自由な発想ができます。能力が試されるような難しい状況で生き生きと力を発揮するタイプです。あふれんばかりのエネルギーと情熱で周りを元気にします。ブレストには積極的に参加し、みんなをあっとおどろかせるような壮大なアイデアを打ち出します。
弱体化した市場で動きが取れない、現状を打破しなければならない、といったときに、頼りになる存在です。
ロックスターらしさが生かせない環境とは?
短期間であれば、会社のやり方に従う場合もあるでしょうが、そういうやり方では真価を発揮できないのがこのタイプです。決められた手順に従うのはロックスターらしくありません。「これがここのやり方なので」という言葉は、この人には通用しません。
フレッシュなアイデアを提供するチャンスを与えられると、ロックスターらしい大胆さが生きてきます。自由に実験し、状況を変えることができる環境なら、ロックスターの才能を最大限に生かすことができるでしょう。
ロックスターの良さを生かすには?
役員会議で新たな企画を提案しなければならない?顧客を説得して新製品を試してもらいたい?その手のプレゼンなら、ロックスターに任せておけば安心です。エネルギッシュな彼らは実に売り込み上手。新しいものに対する彼らの情熱は人に伝染する力があります。感情豊かに、みんなの想像力をかきたてる生き生きとした表現を使いながらプレゼンを行います。大勢の心を掴むコツを心得ていて、大舞台では水を得た魚のようになります。
スタートアップ企業、マーケティング会社、イノベーションを重視する会社など、クリエイティブな環境で力を発揮するタイプです。
ロックスターのベストパートナーになりうるアーキタイプは?
イノベーションを実現するための堅実なプランを導入するのが得意な「善良な市民」。
冒険に走りすぎないよう調整し、健全な現実味をもたらしてくれる「ベールに包まれた強さ」。
ロックスターから学べること
一歩先を生き、ビジネスで勝利するためには、大胆さと勇気が必要である。
ロックスターへのワンポイントアドバイス
あなたは、壮大なアイデアを華々しく発表するのが得意な優れたパフォーマーです。でも、人によっては論理的な根拠が無いと納得できない、ということを忘れてしまうこともあるようです。みんながついて来られるように、ちょっとスローダウンしてみてください。事実、具体的な情報、統計データなどを示すと、論理的なタイプの人を説得しやすくなるでしょう。
ロックスターのアーキタイプをもつ著名人
サルバトール・ダリ(芸術家)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%AA
マドンナ(歌手)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%8A_(%E6%AD%8C%E6%89%8B)
ロックスターのキャッチフレーズの一例
これまでにないチームワーク
ロックスターがこのキャッチフレーズを具現化し、活躍している例
アントニオは大手販売会社の副社長です。売上が激減しており、その原因はチーム内の人間関係にあるということがわかりました。チーム内がぎくしゃくしていることで、プロセスが分析され、効果的なコミュニケーションやコラボレーションが難しい状況になっていたのです。
そこで、ロックスターであるアントニオは、まったく違った観点からこの課題にアプローチし、チーム内の心の絆を育むための斬新な方法を探ることにしました。
アントニオは自らのアドバンテージを生かし、大胆なソリューションを考案しました。ある日の午後、彼はサプライズでチームのみんなをミニゴルフコースに連れて行ったのです。そこでは独創的な方法でメンバーにペアになってもらいました(確かに、白いボールを追いかけることに夢中になれば、しばらくの間、社内政治を忘れられます)。こうして、外に出てエネルギーを発散させ、喜びや興奮を共有したことは、ぎくしゃくした関係の緩和に大いに役立ちました。