エニアグラム(ENNEAGRAM)の概要・特徴・タイプの活かし方

このページでは、タイプ分け理論であるエニアグラムについて、全体像から活用方法までを記載しています。

エニアグラムとは

エニアグラムとは

エニアグラムは、心の設計図のようなもの。

人それぞれが持つ特性を分類し、自分とはなにか、どういった特徴を持ちどのようにすれば行動と結果につながるのか、どんなことを苦手とするのか、などを明らかにしていきます。

自己理解に役立ち、他者への理解も進みます。エニアグラムは多々ある性格タイプ分け理論の中でも最も人の心の機微を理解するのに役立つものです。

自分の性格、根源的に恐れることはなにか、自分にとっての成長とはどういうことなのか・・・

自分を理解することで囚われていた思い込みから解放されより自由で充実した心で日々を過ごすことができるようになることがメリットです。また、自分を理解する過程で他人を理解することへとつながり、お互いを尊重しあえる、よりスムーズなコミュニケーションができる、ということにもつながります。

エニアグラムは誰が開発したのか

エニアグラムの期限は明らかではありません。遥か昔、 1万年以上の歴史があるとも言われ、多くの人々によってブラッシュアップされてきました。

近年では米国スタンフォード大学の医学者や心理学者等の研究者によって研究され体系化されてきたそうです。

なかでも有名なのはエニアグラム研究所共同創設者であり、エニアグラムパーソナリティタイプ社社長のドン・リチャード・リソ氏と同専務取締役ラス・ハドソン氏の理論です。

エニアグラムをおススメするのはこんな人

 

エニアグラムテストを受けるには

エニアグラムテストの受け方

現在では、エニアグラムの考え方を元にして、様々な企業・個人が性格診断サービスを提供しています。

また、インターネット上でも性格タイプ分けが出来るWEBサービスがいくつもあります。これらの中にはエニアグラムを根拠としているものも多くあります。

しかしながらエニアグラムは奥が深く、テスト結果を一瞥しただけでは表面的過ぎて活用しきれるものではありません。

予算と時間に余裕があれば企業が行っているセッションや研修に参加してみる、難しければ本を読んで深く堀り下げてみる・・・といった方法で学んでみてください。

エニアグラムのセッション・研修例

下記のような企業がエニアグラムのセッション等を実施しています。

団体は他にも多数ありますが、直接コーチングを受けるのはハードルが高いかもしれません。

その点、書籍なら自分のペースで誰にも知られず自己理解を深めることが出来ます。WEBの簡易テストとは情報量が段違いなのでおすすめです。

僕が読んでみて特に良書だと感じたのが「エニアグラム-あなたを知る9つのタイプ」です。

基本的なことから丁寧に解説し、各タイプごとに深く掘り下げていく内容から統合への道、ウイング、成長の段階まで網羅されています。紙面全体から受ける印象が、誠実なのもよい点です。

また、下記の2つは、どちらもエニアグラムについて書かれた本です。

エニアグラムはいろいろな書籍がでていますが、著者によって(訳者によって)受ける印象がだいぶ違っています。好みに合ってスッと頭にはいる本に出合えるとよいですね。

エニアグラムで明らかになること・テスト結果

エニアグラムでは個人の特性を9つのタイプに分類します。

分類したものを9角形のそれぞれの頂点に配置してこの9つがそのまま性格の違いになります。

そのタイプが決まるとセンター・ホーナイ分類・統合の方向・分裂の方向も自動的に決まります。

そして9タイプはそれぞれ隣にあるタイプの要素を併せ持つことがあります。

左右どちらがわに寄っているかで「タイプ7の要素を併せ持つタイプ6」などと表現します。

この隣り合うタイプに寄る偏り方をエニアグラムではウイングと表現します。

また、エニアグラムでは「健全度」という進むべき成長の方向性も明示してくれます。これは、タイプごと精神の成熟度合です。健全度が上がると、あるべき成長後の姿になります。

タイプ分けがX-Yの平面上の分類だとしたら成長レベルはZ軸の高さです。

エニアグラムテストではエニア(9つ)に人の性格を分類するだけではありません。

より細かな分類と切り口を持っているメソッドです。

9つの性格分類

まず最初は、9タイプの性格分類を基にして自らを鑑みてみます。

※本来のエニアグラムでは各タイプには名前を付けず、「タイプ1」や「タイプ6」といった数字で呼びますがここではあえてイメージを付加しています

※各タイプの名称(「改革する人」「助ける人」・・・)は、書籍の著者やサービス提供者によって違いがあります。

タイプ1 改革する人。(良識的で理想主義のタイプ。高潔。きっぱりした。自己抑制的で、完全主義者。)
タイプ2 助ける人。(思いやりがあり、人間関係を重視するタイプ。寛容。気持ちを表現する。八方美人。所有欲が強い。)
タイプ3 達成する人。(成功志向で実際的なタイプ。適応力がある。卓越している。強迫観念に駆られた。外面を気にする。)
タイプ4 個性的な人。(繊細で引っ込みがちなタイプ。表現力がある。ドラマティック。自己陶酔的。気まぐれ。)
タイプ5 調べる人。(真剣で知的なタイプ。洞察が鋭い。革新的。秘密主義的で、孤立する。)
タイプ6 忠実な人。(真剣に関わる、安全志向なタイプ。愛嬌のある。責任感が強い。心配性で、疑り深い。)
タイプ7 熱中する人。(活動的で、面白いこと好きなタイプ。自発的。多芸多才。欲張りで、注意散漫。)
タイプ8 挑戦する人。(パワフルで、仕切るタイプ。自信に満ち、判断力に富む。強情で、対決的。)
タイプ9 平和をもたらす人。(のんびりしていて、控えめなタイプ。受容的。安心させる。周りに合わせる。自己満足的。)

Wikipedia-エニアグラムのページより

  1. タイプ1について詳しくはこちら
  2. タイプ2について詳しくはこちら
  3. タイプ3について詳しくはこちら
  4. タイプ4について詳しくはこちら
  5. タイプ5について詳しくはこちら
  6. タイプ6について詳しくはこちら
  7. タイプ7について詳しくはこちら
  8. タイプ8について詳しくはこちら
  9. タイプ9について詳しくはこちら

 

3つのセンター

私たちの精神(=心)には、3つの基本要素があります。それは本能、フィーリング、思考です。自分のタイプがなんであれすべてを含みますが、そのうちどの強度が強いか、自分ではどうにもできないことです。

  • タイプ8.9.1→本能センター
  • タイプ2.3.4→フィーリングセンター
  • タイプ5.6.7→思考センター

ホーナイ分類

人の性格タイプを3つで分類できる便利な枠組みです。

精神科医カレン・ホーナイからとられたホーナイ分類です。個人の社会的なスタイルを表します。これには3つのタイプがあります。

  1. 自己主張型
  2. 追従型
  3. 遊離型

統合の方向

統合は固定化された自分のタイプに別のタイプを取り入れて成長につなげるとき、どちらの方向に向かうのかという行先です。統合は健全性のレベルとも関連しています、

分裂の方向

分裂は、自分の心が退化していく指標となるようなものです。ストレスを受けた時にどのように行動するか、無意識の動機や行動は何か探る目印になります。各タイプごとに統合、分裂の線が伸びておりエニアグラムの図形を形作っています。

ウイング

また、9タイプにはそれぞれウイングと呼ばれる「両隣どちらのタイプにより近いか」という指標もあります。タイプ2のウイング1なら、1寄りの2ということです。タイプ5のウイング6なら6寄りの5になります。

これによって、分類の数は9から27へと3倍に増えることになります。

エニアグラムの図形は円環のようになっているので、ウイングは必ず両隣どちらかになります。タイプ4の人が1のウイングをもつことはあり得ないわけです。

成長のレベル(健全度)

エニアグラムの成長レベルは、9つのタイプごとに健全~通常~不健全 とエリア分けされています。

エリア内は3つのレベルに分かれ、各3で合計9レベル。健全であればそのタイプの良いところが存分に発揮できるものの、不健全なレベルであれば自分を傷つけ他人に迷惑をかけることになります。

エニアグラムでは、成長のレベルが上下する兆しを明確にしているので、不健全になることを防ぎ健全に寄る手助けになります。

エニアグラムタイプの活用方法・事例

エニアグラムでは、次のような悩みを解消するきっかけになります。

  • 他人の考えていることがわからない
  • 良かれと思ってやったのに相手に響かない
  • 人のアドバイスが役に立たないと感じる
  • 目指すべきロールモデルがいない
  • 混乱している

>>エニアグラムによる適職・天職・向き不向きの見極め方

[clink url=”https://smtlabo.com/about-eneagram-profession”]

※後日詳しく追記予定です。

エニアグラムの特徴・活かし方まとめ

エニアグラムは、心の設計図です。しかし単なる回路図ではなく進むべき道と踏み入れてはいけない道までも載っています。

得手不得手、力を発揮できるところとそうでないところ、人それぞれの良さなど。

エニアグラムによってこれらが明らかにされると、今よりも自分の力を発揮できる場所を見つけたり、今までと同じ環境であってもはるかに生きやすくなるはずです。

性格診断はさまざまなものがありますが、エニアグラムほど自己理解に役立つプログラムは無いでしょう。自分でも認識していなかった自分を、ぜひ知ってみてください。

管理人
ここではパーソナリティ診断を10個以上実際に試し、活用している管理人の僕が性格診断の応用範囲の広大さを伝えたいと思い、コツコツ作っているサイトです。 性格診断との初エンカウントはビジネスパーソン向けプロファイルテストのWealthDynamics(ウェルスダイナミクス)。 その本は、仕事のヒントを求めて多読していたビジネス書のひとつでした。 すぐにテストを受け、その結果に納得して仕事に取り入れ、活用・応用範囲の広さに感心するとともにいくつもの仕事に役立つヒントが得られました。 その後は、性格診断にもいろいろな切り口・根拠によるものがあると知ることになります。ウェルスダイナミクス以外にもいくつも探し、調べ、テストを受けて仕事の参考にし、現在に至っています。 好きな言葉は 「多面性」 「ひとそれぞれ」 「郷に入っては郷に従え」 あなたの人生で少しでも迷う瞬間があるのなら、まず自分を知ることから始めてみませんか。