魅力アドバンテージシステム、How to Fascinate独自の理論構成

このページでは、「How to Fascinate」という、海外発の性格タイプ分けツールの概要について記載しています。

著者によると、魅力は美醜・性格・人種に関わらず誰もが持っていて、意識せず人生に活用している資質とのことです。

自分が持っている魅力がどんなものであるのか、そしてどのように活かせば最も効率的なのかがわかると、途端に人生が楽なものへと早変わりする可能性があります。

How to Fascinateとは

How to Fascinate=ハウトゥファシネートとは、個人タイプ分け理論の一種ですが、才能や強みといったものとは違って、魅力というものに焦点を当てていまるメソッドです。
魅力とは他者から自分に対しての忠誠心・愛情・集中状態という扱いをしています。

魅力が力を発揮するのは恋愛だけかと思われがちですが、それよりもっと日常のものです。
スポーツ選手の一流のプレイから目が離せなかったり、営業マンを信頼したり、うるさいのに憎めない近所のおばちゃんがいたり。自分のみを集中的に分析することが多いパーソナリティ診断の中でも、ハウトゥファシネートは異色の存在です。それゆえに他では得られない視点や生かし方を手に入れることができます。

ハウトゥファシネート(How to Fascinate)で使われる概念をざっくりと説明します。

アドバンテージ、他者を惹きつける7種類の魅力

積極的、情熱的に話す人には人間力があると感じることが多いと思います。
ですが、寡黙でも存在感を放つ個性派俳優やミステリアスな魅力がある女優、クリエイティブな発送で耳目を集める芸術家にも人は魅せられます。
人を惹きつけるのに、必ずしもポジティブで派手である必要はありません。
人それぞれの長所、アドバンテージとはこのようなことです。

魅力をもたらすアドバンテージには大きく分けて7つのタイプがあります。そのタイプに応じて7つのコミュニケーション方法があり、問題を克服するための方法にも7種類あります。ひとそれぞれ異なり、付加価値を生み出す方法も、よい関係性を築く方法も、人を魅了する方法も違ってきます。アドバンテージが異なると話す言語も違う。大事なことは、自分のアドバンテージを生かせる分野に的を絞ること。

話す言語が違うというのは、スペイン語や英語といったランゲージではなく、その人の言葉や態度が発するシグナルのようなもので、日本語で言うと価値観に相当します。

どのアドバンテージが優れている、ということではありませんが
特定のタスクや目標に対しての向き不向きはあります。

誰もが持っている他人からみた魅力

すべてにおいて完璧な人は、まずいません。自分が当たり前にやっていることでも他人からすれば非常に困難なことでもあるわけです。

それを自分の長所、すなわち他者に対してのアドバンテージ(優位性)と言います。

アドバンテージの種類

イノベーション

創造という言語を話し、新しいアイデアと解決策をもたらすイノベーションのアドバンテージ

イノベーションタイプが得意とするクリエイティビティは、古いやり方がうまくいかないくなったときにその威力を発揮します。イノベーションタイプは冒険を求め、実験し、新しいことを支持します。「人生は短いのだから、従来通りにやっている暇はない。さっそく別のやり方を試してみようよ」というスタンスです。

情熱

関係という言語を話し、温かい心のつながりを生む情熱のアドバンテージ 

関係を気づく能力に長けた彼らは、プライベートでも仕事でも幅広いネットワークを構築するのを得意とします。カクテルパーティでオードブルを取る順番を待っている間にも、隣の人に気軽に声をかけ、会話を弾ませることができます。近づきやすく社交的な彼らは、見込み客、潜在顧客、同僚など周りの人と良好な関係を気づくのが得意なので、優れた対人能力を求められる分野で輝きます。

権力

自信という言語を話し、権威によって人を率いるパワーのアドバンテージ

このタイプの人は、大きな目標や力強い意見を示すことで、周囲に影響を与えます。自分が何を求めているのかをはっきり認識していて、多くの場合、話し合いをリードする役割を果たします。単刀直入な質問を投げかけ、会話の主導権を握り、積極的な姿勢で前に出ていきます。

威信

卓越という言語を話し、より高い基準で成功を手にする威信のアドバンテージ

このタイプの人は、プライベートでも仕事でも、期待を越えようと常に上を目指しています。卓越性が求められている場面で、どうすれば成功をつかめるかを知っています。大志を抱き、強い覚悟をもつ彼らは、人を失望させることを嫌います。あらゆる面で目標を達成できるよう同僚を助け、励まします。

信頼

安定という言語を話し、時間をかけて忠誠心を築く信頼のアドバンテージ 

一貫性があることで評価されている彼らは、約束や締め切りを守ります。安心感を与え、献身的で、その名の通り信頼に足る人物です。同僚と飲みに出かけるとなれば、新しくオープンした最先端のカフェよりも、居心地のいい定番のバーを好みます。そのバーには多分彼らのお気に入りの席があり、「いつもの」と言えばマスターがおきい入りのドリンクを出してくれるはずです。

神秘性

傾聴という言語を話し、口に出す前にじっくり考える神秘性のアドバンテージ

大声で挨拶をしたり、親しげに背中をポンポンと叩いたりして注意を引く人とは対象的に、神秘性の人は、陰でひとり黙考するタイプです。ものごとの微妙なニュアンスを見極め、徹底的に考えぬく能力は、社交的なパーソナリティに匹敵する魅力となります。実質的な考え方をする彼らは、夢ではなく、事実を語りながらコミュニケーションを図ります。

警告

詳細という言語を話し、慎重さと精密さを誇る警告のアドバンテージ

細部が重視される場面で有利なのは、渓谷のアドバンテージが優勢な人です。警戒心が強く、冊子がよいこのタイプは、複雑なプロジェクトの管理に長けています。リスクを回避する傾向が強いため間違いが少なく、プロジェクトのボトルネックとなりうる部分を自然に察知することができます。また、些細な問題が大きな遅れを生じさせる場合があることを理解しています。

第1アドバンテージ - もっとも自分にあった長所

もっとも自分がよく使っていて、日常的に発揮している長所です。

相手を感動させ、影響を与えやすい、あなたが得意とするコミュニケーションの形。あなたの中でもっとも強力なアドバンテージであり、これを使うことで誰にも真似出来ないような付加価値を提供できる。第1アドバンテージを使ってコミュニケーションを取ると、人々が話を聞いてくれるようになり、覚えてもらいやすくなる。

第2アドバンテージ - 2番めの長所

第1アドバンテージに次いで自分がよく使っているシグナル。

人はみな、殆どの場合、2つのアドバンテージを使っている。第2アドバンテージは、第1アドバンテージをどのように使っているのかを説明している。第1アドバンテージと第2アドバンテージの組み合わせによってアーキタイプが決まる。

これら第1、第2アドバンテージがアーキタイプマトリックス上で交差したセルにあるものが、自分を端的に言い表したタイプ=イメージ=アーキタイプ(元型)になる。

アーキタイプ - 第1&第2アドバンテージの組み合わせ

自分の魅力を言い表すイメージ。たとえば第1アドバンテージがイノベーション、第2アドバンテージが神秘性なら、それらの重なりがアーキタイプの「PROVOCATEUR(密偵)」という考え方。

人からどう見られていて、何が最大の魅力となっているのかを説明するもので、第1アドバンテージと第2アドバンテージの組み合わせによって決まる。たとえば、アドバンテージが威信と警告であればアーキタイプは学者であり、神秘性と信頼であればアーキタイプは賢いフクロウとなる。

なお、アーキタイプ・マトリックスはアーキタイプ表自体を指します。
第1アドバンテージは行で、第2アドバンテージは列。それぞれアドバンテージのイメージカラーがあって見やすい。

How to Fascinate社からの資料が英語版しかなかった・・・
書籍を買うと日本語版も合わせて載ってます。

 

 

ここからは、魅力を妨げることになる自分の弱点、弱みについての概念です。

出来る限り避けるべき、自分の弱み

休止アドバンテージ

いわゆる、弱み

もっとも使わない、苦手なアドバンテージ。このアドバンテージを必要とする分野では、抜きん出ることができない。無理にこのアドバンテージを使えるようになろうとすることは必要ない。むしろ、このアドバンテージを使ったコミュニケーションを基準に評価されるような場面は、極力避けるべきである。

落とし穴

自分ではなかなか気づきにくい苦手分野です。

状況によって、コミュニケーションがスムーズに行かない場合がある。それが落とし穴であり、あなたの弱点である。どのアドバンテージにも潜在的な弱点がある。落とし穴を避けるためには、あなたのアドバンテージを最大限に生かせる分野に集中することが大切である。落とし穴とは自分では気づかない死角である。ただし必ずしも悪いことではなく、無理に直そうとするのではなく自分が影響力を持てない苦手分野として認識しておくことが重要である。

休止アドバンテージはとの違いは

休止アドバンテージは、人を惹きつける魅力のうち、自分が苦手とするもの。もっとも遠いところにある魅力のことです。他者が容易にできていることでも自分はできないかもしれない。一見正論に聞こえる他人のアドバイスでも、自分にあうとは限りません。

落とし穴は自分のアドバンテージそのものが持つ 死角のこと。魅力が人を惹きつける光だとすると、それによって出来る影が落とし穴と定義される。

ダブル・トラブル

第1アドバンテージと、それを補完してうまく使う第2アドバンテージ。
その第2アドバンテージがうまく働かず第1アドバンテージのみに頼っている状態。

強いストレスを感じたり、圧倒されたり、恐怖を感じたりした時、いつもの健全なバランスが崩れ、あるアドバンテージの特徴が悪い方に目立ってしまう状態のこと。第1アドバンテージだけに頼りすぎると、普段は強みとなっている特徴が弱点になってしまう。

たとえば・・・
ドラえもんのジャイアンは、長編作では権力+情熱の闘士で、ダイナミックで包容力、愛嬌があり頼りになる。本来は魅力ある人物なんですがその権力性が強く出過ぎて、短編では権力+権力の攻撃者で支配的・威圧的・独善的に描かれている。そんなイメージです。
※これは単なる私の解釈です

自分の魅力を一瞬で伝えるキャッチフレーズが作れる

キャッチフレーズメソッド

自分独自の宣伝コピー。宣伝といってもビジネス以外でも使えます。就活、恋愛、友達付き合い。
今ならSNSなんかでも端的に自分のことを知ってもらいたいと思う人は多いはず。
ただし不得手な分野でエキスパートと受け取られてもなにもできませんし、ストレスの元です。

あなたの個性を伝える宣伝コピー。2~3語からなる短いフレーズだが、あなたがどうのような価値を生む出す能力を備えていて、チームや組織にどう役立つのかを伝える近道になる。

就職活動で活用すれば、採用後の齟齬が少なくなって企業・学生どちらにもメリットがあると思います。
学生側は「自分の強みとか考えたこともないしどう言えば内定もらえるの?」と目的が採用自体になってしまってて企業側は潤滑油ばっかり面接にやってくるのにうんざりという状況はそろそろ終わってほしいです。

これらの用語は、How the world sees you -あなたはどう見られているのか- からの部分的に引用しています。ごく一部なので少しでも興味があれば書籍版をどうぞ。

管理人
ここではパーソナリティ診断を10個以上実際に試し、活用している管理人の僕が性格診断の応用範囲の広大さを伝えたいと思い、コツコツ作っているサイトです。 性格診断との初エンカウントはビジネスパーソン向けプロファイルテストのWealthDynamics(ウェルスダイナミクス)。 その本は、仕事のヒントを求めて多読していたビジネス書のひとつでした。 すぐにテストを受け、その結果に納得して仕事に取り入れ、活用・応用範囲の広さに感心するとともにいくつもの仕事に役立つヒントが得られました。 その後は、性格診断にもいろいろな切り口・根拠によるものがあると知ることになります。ウェルスダイナミクス以外にもいくつも探し、調べ、テストを受けて仕事の参考にし、現在に至っています。 好きな言葉は 「多面性」 「ひとそれぞれ」 「郷に入っては郷に従え」 あなたの人生で少しでも迷う瞬間があるのなら、まず自分を知ることから始めてみませんか。